自作Web小説広報のためのイラスト発注計画についての覚書(2)

拙作「カルテット」に表紙イラストを描いていただく話が進行中で、先方にお渡しする資料を作る段階です。どんな資料がいるんだろうということで、お伺いしたところ、このような回答でした。がんばって資料作るよ!

  1. 「ここにハマるイラスト」という指定スクリーンショット
  2. 欲しいキャラクターの指定
  3. 雰囲気、表情の方向性
  4. 外してはならない人物の外見的な特徴
  5. 世界観を中世ファンタジーに寄せるかSF要素が隠れていることを示唆するか、等のコンセプト

まず(1)が案外、難問です。Web小説の場合。

表紙画像をどこにどのサイズで表示して使うかですが、Web小説の投稿サイトを利用する限り、ごく小さいサイズのサムネイル的な書影しか表示できないことが多いです。

「カルテット」はカクヨムで公開させてもらってますが、カクヨムには表紙も挿絵も表示する機能はありません。

小説家になろうや、pixiv小説には、挿絵を表示する機能があるのですが、これは併設のイラスト投稿サイトに置かれている絵を作品IDで引用して表示する機能であって、小説投稿サイト内部の操作で画像を表示するのとは少し違います。

自作に描いてもらった絵を表示するために、pixivみてみんに投稿すると、誰でも引用表示ができちゃうの!? あかんやろギョエー!!

って思ってたら、やっぱりアカンかったようで、pixivでは引用表示の設定をしても、その絵のアカウントの人が許可しない限りは非表示で待機するような仕組みでした。

みてみんにも登録して、画像がなろう側で引用された時に画像の所有者にはどういう連絡が来るのかテストしました。このにんじんの写真で! これを挿絵としてテスト表示した、鎧武者さんの最終ページがめっちゃシュールになってしまいました。(後ほど消すかもしれません……誰も読んでない感じですが、万が一読んだら謎すぎですから)

挿絵として引用されていますよっていう通知や、表示の許可申請は特になかったです。マナーを守って使ってねという仕組みなのでしょうか? 仕様化されてないけど、個人的に相手先にメッセージ送ってOKもらったりの手順を踏めってことでしょうか。まだよく分かりませんが、この仕組みですと、pixivのほうがいいかなあという結論です。

でもpixivでも難しくて、もともとそこに絵師さんがアカウントをお持ちだったら、完成した作品をご自身のアカウントに公開してもらって、それを引用表示すればいいのですが、皆が皆、pixivで活動してらっしゃるわけでもありません。

かといって、絵師さんの作品を小説の作者が自分のアカウントにUPするのも権利上あやしいので……。「挿絵用に〇〇様に描いていただいた絵です」ってクレジットつけてUPするのも手でしょうけども。なんか微妙すぎですよね?

それでダメってことだと、他にどんな手があるのやら。

私の知る範囲ではパブーさんで電子書籍という形式で公開することです。
サンプルとして拙作「月下世界紀行 河を渡る」の電子本をごらんください。以前、塩さんに描いていただいた、素敵な表紙イラスト付きです。

せっかく表紙の装丁があるのなら、こういう本に近い形式で読んでいただくのもいいかもしれないですね。

電子書籍という形式をとるのであれば、カクヨムから角川の電子書籍配信サイトBOOKWALKERに作品データを送る方法があるようなので、カクヨムでは引き続きオンノベとして掲載しつつ、表紙や挿絵などがついている状態の閲覧は、BOOKWALKERでしてもらうという方法がありそうです。

パブーでもBOOKWALKERでも、電子書籍は有料で販売されているんですが、価格を0円に設定することもできるので、無料で読んでもらえます。その点はオンノベと変わらないですね。

私は「カルテット」を有料化するつもりがないので、0円でいいかなーですが、挿絵などには資金も必要なので、後出しクラウドファンディングっぽいノリで、挿絵付きは有料という方式も、Web小説のスタイルとして今後はあるかなと思いました。

それってまさに紙の同人誌で行われてることですね。頒布するにあたり印刷や製本やイベント出品にかかる実費をユーザーさんからいただくという考え方です。大勢に馴染みのある発想なので、無理なく分かりやすいのではないかと思いました。

近々、BOOKWALKERさんへの作品転載を取り急ぎ実験してみてから、表紙イラスト付き運営の方向性を決めたいと思います。それで発注するイラストの画像サイズも決まるかと思います。

と、まあ……ロードマップの(1)が意外と難しかったですよね?
でも、こういうのは一度やってしまえば二度目以降は簡単ですし、誰かが先にやってたモデルケースがあれば、その真似っこでいいので、引き続きこのような経過を記録しつつ作業していきたいと思います。

Web小説の投稿サイトさんが普通に微妙さのない表紙&挿絵表示機能を搭載してくれたら、一番早道なんですけどね!?(それは愚痴ですやん)(ごめんー、がんばるー!)

前回の記事に拍手押してくださった方々、ありがとうございました。コメントも!
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